祇園祭も昨日よりメインである宵山に突入している。夕方からの四条通りの歩行者天国の賑わい振りといったらこの上ないものである。
 仕事をしながら日本の三大祭礼を目の当たりにでき、あるいは日本各地の祭りに出会えるというのは、俳優業の特典のひとつである(といってもいつもいつも祭りと仕事がセットになっているわけではない。誤解のなきように)。


 我々の多くは、地方公演や巡業を楽しみにしているものなのである。
祭りのみならず、全国各地のあらゆる文化に触れられるのは、この上ない喜びであり、芸の肥やしとなるのである(私は食文化に重きのある類である)。


 さて東京物語。舞台設定はまさに7月なのである。ビンゴ。リアルな表現の追及となった時、我々にとっては大きなアドバンテージである。なにしろ前回初演は「1月」であったのだから...。