東京の「歌舞伎座」がリニューアルされたことは、まだ記憶に新しいと思う。先日、仕事でそのニュー歌舞伎座へ行ってきた次第である。
 
 
 「俳優祭」。俳優協会(主に歌舞伎、新派の俳優が中心に組織)が、1、2年ないしは何年かに一度、会員様ないしは一般のお客様に向け、日頃の感謝を込めて行っている活動である。その内容は、余興たっぷりの芝居あり、サプライズなイベント盛りだくさんである。
 
 
 今回、私は舞台には出演せず、「人形焼き」の売り子で参加した。...え?
 
 
 サプライズなイベントとは、幕間に俳優が、劇場内に設置された出店に売り子として参加し、ファンサービスするというものだ。ファンからすればたまらない。握手、写真撮影OKなのである。
 
 
 しかし...。私のウィークポイント。からっきし「商売根性がない」。人形焼きを持って、ひたすらスマイルがいっぱいいっぱいである...。
 
 「あい~ッ、いらっしゃいッ!!」
 
 
 ・・・。隣で我が師匠が、声を弾ませている。「嫌いじゃねえな商売。むしろ好きだなぁ~?!」。

 「ウ~ンッ」。思わず唸ってしまった。