「情熱溢れる舞台をおみせしたい」
公演プログラムに、演出家 斎藤雅文先生は、そう記している。
その情熱溢れる舞台。東京日本橋三越劇場、新派新春公演「明治一代女」へ私は出演中である。
明治時代に起きた、「実話」がベースになるこのお話。劇団新派の屈指の代表作であり、珠玉の名作である。
私は、二役を演じさせて頂いている。そして、その二役ともに、主人公との重要な間柄であったり、かたや、作品の名シーンに絡んだりと、クリスマスと正月が一緒にやってきた状態である。
ご存じの通り、私は、生粋の劇団新派の俳優ではない。が、しかし、昨年台本を頂いた時から、心が熱く燃えているのである。それは、作品の偉大さによることも大ではあるが・・・。
私が頂いたこの「二役」。不思議な感覚と、確信に溢れた思いで受け止めたのが印象だ(遠い昔から約束されていたような)。
新派「126年」。長きに渡り、上演され続けてきたこの名作。私が演ずる「市太」役、車夫役。私なりの解釈をもって、そして演出家と共に、新しく、熱く、日々挑んでいるところである。