8月18日に幕が上がった舞台「三婆」。ついに千穐楽を迎えることとなった。全国津々浦々を巡ることはできなかったが、日本本州の北より南までの約1カ月の道中。季節外れの暑さを各地で味わいながら、長いようで終わってみれば、短く感じる旅であった。
千穐楽の地、石川県金沢市は、北國新聞赤羽ホールである。本当に金沢の皆様には、そして当ホールには旅公演でお世話になっております。この「三婆」も楽しんで頂き、カーテンコールでは我々も感動致しました。金沢の皆様、ありがとうございました。またお会いしましょう。
全日程を終えると、一抹の虚無感に襲われてしまうのが「私」の旅である。それは何故か。なんと言ったらいいのだろうか...。日本という国を、ひとつひとつ巡り歩くことで、ご当地の人々の「やさしさ」に都度出会い、己の小ささを感じさせられることをはじめ、ハートを常に揺り動かされ、「人生とはなんぞや」と改めて感じさせられてしまうからではなかろうか。それは俳優として、人間として、この上ない喜びを目の当たりにする瞬間であり、いわば日常からかけ離れた重厚なもの・・・嗚呼、とうとう夢から醒めてしまったと、私はそう思うからである。
最後に。舞台「三婆」を観に来て下さったお客様、本当にありがとうございました。並びに、関係者の皆様、大変お世話になり、ありがとうございました。
そしてなによりも、制作、スタッフの皆様には、無事に旅公演を終えることができました事、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
また日本全国の皆さまに、御目にかかれますよう、そして、新たなる出会いができますように日々芝居に励んで行きます・・・。