午後2時京都へ到着。4カ月ぶりである。すかさずアイフォンを取り出し、「天気」情報の現地を「京都」へ切り替える。モチベーションがちょっと上がる瞬間だ。気温34℃。こちらの方が東京より暑さの質は厳しいと人は言う。
今日はいわゆる「仕込み日」である。
稽古はせず、スタッフさんによって舞台が作られる。それだけではない。衣装や舞台上で使われる「小道具」、かつらなど全てが仕込まれるのである。そして俳優はおのおの楽屋作りをするのである。スタッフさんにとってはもう戦争が始まっているのだが、我々にとっては「嵐の前の一瞬の静けさ」かもしれない。
京都は祇園祭の真っ最中。なにやら何処からか、風情を思わせる鳴り物が聞こえてくる。祇園祭にあやかり、私も南座 「東京物語」生き生きと舞台に立ちたいと思うのであった。